ごあいさつ
本校は、高知市の市街地から北へ13㎞。鏡川の清らかなせせらぎと深い緑に囲まれた山間部に位置しており、春の梅、夏の緑、秋の紅葉、冬の雪景色など、四季の移ろいと共に様々な表情を見せる豊かな自然と、人々の心に安らぎと潤いをもたらす高知市土佐山地域にあります。
平成23年に高知市は、土佐山地域の少子高齢化に歯止めをかけるとともに、持続可能な地域モデルを目指した取組を進めていくために、「土佐山百年構想」を打ち出しました。本校は「土佐山百年構想」の3つの基幹のうちの1つである「教育・社学一体」に位置づけられており、平成27年4月に施設一体型小中一貫教育校(通称名 土佐山学舎)として開校し、その翌年には義務教育学校となりました。開校当初は全校児童生徒98名でスタートした本校も令和7年度は135名が在籍しており、卒業生は令和7年3月で131名を数えます。
開校以来、学校教育目標を「ふるさとに誇りをもち、将来をたくましく、豊かに、勇気をもって生き抜く児童生徒の育成」として、土佐山学(生活科・総合的な学習の時間)や英語教育を核とする特色ある取り組みを推進しております。
英語教育におきましては、徳島県鳴門教育大学の留学生に毎月、学校に来ていただき、英語で授業交流を行ったり、オンラインを活用して県内外や外国との英語交流を行ったりしております。土佐山学においては、義務教育学校9年間の強みを生かして系統的な学びになるよう、「4・3・2」の3つの学年区分(ブロック)ごとにテーマを決めて取り組んでおります。
令和4年11月には公益財団法人「博報堂教育財団」が行う「ふるさと共創教育部門」において、「博報賞」を受賞、また「博報賞」の中でも最も優れた受賞者にのみ贈られる「文部科学大臣賞」を併せて受賞しております。
このように特色ある学校づくりを推進しており、コロナ禍以降の令和5年度、令和6年度には全国各地から約30団体の視察がありました。また、令和6年9月には、地域と学校が一体となって取り組んでいる本校の実践を、日本の代表として韓国で発表する機会にも恵まれ、韓国の学校関係者からも高い評価をいただきました。
こうした教育の営みが継続発展できましたのも、社学一体の教育理念を大切にされている土佐山地域の皆様の温かい愛情と見守りのおかげだと感謝をしております。
私たち土佐山学舎は、これからも、児童生徒、教職員、PTA、地域が一つとなって、高い志をかかげ、挑戦し続けてまいります。
高知市立義務教育学校土佐山学舎
校長 福井佳織